悠仁さまご誕生に思うこと
6月9日から始まったラマ9世タイ国王即位60周年記念行事は国民が一体となって
国王に対する忠誠と敬意を表したものでした。
国王の誕生曜日である月曜日の色は黄色。6月9日から13日までが公式行事として
即位記念式典、各国王室招待参賀がありましたが日が近づくにつれ町全体が黄色に
染まり始めました。通りには黄色の旗がなびき、人は皆黄色のポロシャツを着始めてい
ました。
公式行事期間中は本当に町中が真黄色になりました。即位式典では会場前の広場
とそれに続く大通りは早朝から人で埋めつくされ、午後1時ごろ式典が終わり国王が旧
国会議事堂の2階の出窓に現れたときは両手を合わせ、感極まって涙を流す人々が多
く見受けられた。今でも月曜日は皆黄色のポロシャツを着て出勤しています。更に8月
12日の王妃誕生日の後からは王妃の誕生曜日である金曜日の色、青のポロシャツを
金曜日毎着るようになりました。町では今でも国王の印の付いた黄色と青色のポロシャツ
を売っています。
現在のタイは立憲君主国で主権在民であるため国王の権力はそれほど大きくはない。
しかし、それでも国民はいざというときのご聖断を期待しています。タクシン首相(現暫定
首相)がシンガポール政府系企業に自分の通信会社株を不明瞭な取引で売ったことに
より、反対勢力が首相辞任要求デモを繰り返した。これに対応してタクシンは議会の解散、
総選挙を行なったが反対勢力は選挙をボイコット。結果はタクシンの率いるタイ愛国党が
圧勝し、これを受けてタクシンが首相続投を示唆したところ、国王から呼び出しがかかった。
国王がタクシンに話した内容は全く聞こえてこないが翌日には、タクシンがステップダウン
をほのめかし始めた。また、総選挙の有効性の疑義については憲法裁判所が最終的に
総選挙無効と判断したため、とりあえずタクシンが暫定首相として残っている。枢密院の
議長であるブレム元首相は国軍は国王に帰属するとの発言もあり、国王に対する忠誠心
は極めて高い。これは国王が進めてきた国民のための行動によるものでの用水、治山、
治水を目的としたダム建設や旱魃対策の人工降雨事業、山岳民族への援助事業等各種
の王室プロジェクトが全国民に理解されているということである。という前書きが長くなりま
したが、これだけ絶大なる人気の国王の跡継ぎについてが今回の本題です。
次回に続く