【追1】

「ギャフン」の一言。
「山小舎会釣り部」部長には、釣れないオバではなく泰介さまを推薦いたします。

07.07.27 信介

【海釣りに行ってきました】


パタヤの南30km程の所にサタヒップという町があります。
ここはベトナム戦争当時米軍海兵隊の軍港でした。
ベトナムの前線から一時休暇のためサタヒップへ来た兵隊たちはパタヤへ繰り出し、戦場での極限ストレスを思いっきり解消すべく暴れたことでしょう。
サタヒップは今ではタイ海軍の軍港となっています。
このサタヒップから船を出して釣りをしようとなったわけです。

町の西はずれ、遠浅の浜辺に木製の桟橋が突き出ている。
桟橋はかなり老朽化して隙間だらけ、高所恐怖症の私には辛いところでした。
突端の船にたどり着いても干潮のため船はかなり下にあり、乗り込むのに一苦労。午後
5時出航となりました。
湾は前に幾つかの小島が防波堤の代わりとなっていて天然の良港です。
とりあえず大漁を祈ってビールで乾杯。
島の間に夕日を見ながら釣り場まで移動。
1時間ほどで釣り場に到着。
何を釣るかというとイカです。
タイはヤリイカとアウリイカが良く取れます。
釣竿を大きくシャクってイカツノを躍らせる方法は日本と同じとのこと。
当方初めてのイカ釣りですが仲間からビギナーズラックという言葉を投げかけられ挑戦。
ベタ凪にもかかわらず潮の流れが速く、錘がどんどん流されたため重いのに取替え再度挑戦。
錘はほぼ底に位置まで下げシャクリ開始するといきなり重くなり
1匹目が当り、その後も続けてヒットしたがしばらくしたら全く当りが止まった。
それでもビギナーズラックの言葉どおりの展開でした。
日が暮れて集魚灯を付けたのですがそれ以降は殆ど当りがなくなり食事をすることにしました。
獲れたてのイカをさばくのは私の仕事。
透明なイカの刺身、持ち込んだソーメンと船頭が作ってくれた雑炊で夕食。
味はアウリイカ、食感はヤリイカどちらも甘い、美味いイカでした。
午後
9時ごろ集魚灯の下に網を入れイカをとることになりました。
最初はアカアカと次第に暗く絞っていくと水面近くにいた小魚の動きが速くなり、最後に一段と暗くすると小魚はパニックを起こしたように暴れ、それをイカが一気に狙って水面に上がってくる。
船頭の合図で網を一気に引き上げると
50匹ほどのイカが獲れた。
4回網を入れ200匹以上のイカは船底にある生簀に泳がせておく。
本当の釣りはこれからでこの生きイカを餌にして大物を狙うということでした。
当方はというと疲れたので船室にもぐりこんでお休みをすることにしました。
漁場を変えるたびに焼き玉エンジンの音が心地よく体に響きました。
翌朝
6時ごろ明るくなってから起きだすと大きな冷蔵庫には数匹の大きな縞鯵が入っていました。
生簀のイカは半分ほどに減っていたので釣師たちは殆ど寝ずに頑張っていたようです。
大物はとても無理なので小物を狙うとガツンと強い引きがあり、道具も仕掛けも小さいので自分では上げられないので上手な人に竿を持ってもらった。
時間をかけてゆっくり上げたところ
40cm程の丸々と太った鯵の一種だった。
朝食はパンにジャム、コーヒーと簡単なものだったが昨夜獲れた小イカをそのまま丸焼きにしたものは驚くほど旨かった。
輪切りにすると墨が出て黒くなるがかまわず食べる。
余りの旨さに
10匹ほど食べてしまいコレステロールなんか気にすることも出来なかった。
朝食後には大物狙いの人達にもだんだん当りが出てきた。
まず、バンコクの弁護士が
4.5kgの縞鯵、続いてそのお兄さんが4.0kg、地元の釣師が2.5kgを上げ船上は活気づいた。
大きな当りが出て船頭が大きなギャフに持ち替え竿のしなりから
10kg以上あるといったがもう一息のところでバレた。
二本あった釣り針のうち
1本は無くなっており、もう一本は伸びてしまっていた。
本当に逃がした魚は大きい。大きな縞鯵を
2匹さばくのも私の役目、3枚に下ろした半身を5mmほどに切って湯通しし、ワサビ醤油であっさり、旨いものです。
昼食は獲った魚やイカの入ったトムヤム(タイの辛くて酸っぱいスープ)とイカの炒め物、私の獲った鯵の丸焼きでした。
その後も漁場を変えながら生餌がなくなるまで頑張り帰港は午後
4時、23時間の釣行でした。

追記

オバさん うらやましいでしょう。

                                 07.07.26 泰介

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