はいどうも!
広東語はアメリカ語と同様、俗語というか下品な言葉がとても多い言葉です。
広東語では「粗口」と書いて「チョウハウ」と言います。
「粗口」にはいろいろありますが一番多く使われるのが門構えの中に小さいという字を書いたもので「ティウ」という言葉です。
意味は英語のFuckです。建設関係の現場ではこの言葉無しに会話が進むことはありません。
先ず「ティウ」から入り、そのあとから伝えたい言葉が続くわけです。30年以上も前、電話で話をしている現場の世話役の会話で余りにもたびたび出てくるので数えたところ1分間で30を超えました。
その当時、意味が分からなかったので尋ねたところなかなか教えてくれませんでした。
ナイトクラブのオネーちゃんに聞いたところ大爆笑でようやく分かった次第です。
最も汚い表現は「ティウネイローモウチャウハイ」でネイは貴方ローモウは老婆と書き母を意味します。
チャウは臭いハイは「門構えの中に西」と書き、女性器という意味です。
ここまで来るときは殆ど喧嘩腰の会話ということです。
日本語でハイドウモという言葉はちょっと気をつけないとまずいことになります。
ハイは前述の通り、ドウモは多毛の意味ですから。
猥雑な言葉はそれくらいにして次に面白い表現を教えましょう。
昔、中国ではお店に雇われる時、自分の布団を持って住み込む慣わしがありましたが店主が不要とした雇用人を解雇するときのことを「チャウヤウユウ」と言います。これはチャウは炒めるの意、ヤウユウは烏賊の意で烏賊を炒めるとクルクルと巻いてしまいます。これから布団を丸めて出て行きなさいという意味になるわけです。
第二次大戦中、日本軍が香港を占領した時、物資を運搬した日本郵船についても皮肉った言葉があります。
「日本郵船、遅早丸」と書きますが日本の船名には必ず「丸」の文字がついていることから我々日本人にとってちょっと変な名前の船という印象しかありません。
しかし、「丸」の発音と「完」という言葉の発音が同じであることからこの言葉の意味は日本の代表する船=今は元気な日本だって遅かれ早かれ末日を迎えることになるということなのです。広東語恐るべし。
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